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保護犬ビジネスに関する賛否

はじめに

近年、動物保護意識の高まりとともに「保護犬」という言葉が広く認知されるようになりました。その一方で、保護犬を巡る活動の中には、営利目的で行われる「保護犬ビジネス」と指摘されるケースも現れ、その是非について議論が交わされています。本ブログでは、保護犬ビジネスが抱える賛成・反対両方の視点から考察します。

1. 「保護犬ビジネス」とは何か

一般的に「保護犬ビジネス」という言葉が使われる場合、それは、本来の動物愛護や保護の理念から逸脱し、保護犬の存在や譲渡活動を営利目的で行っているとされる団体や個人を指すことが多いです。具体的には、以下のようなケースが問題視されがちです。

  • 高額な譲渡費用: 適正な医療費や運営費を超えた高額な譲渡費用を設定している。
  • 不明瞭な会計: 譲渡費用や寄付金の使途が不透明である。
  • 不適切な保護・飼育環境: 多数の犬を保護しているにもかかわらず、劣悪な環境で飼育している。
  • 「保護」の目的外利用: 繁殖用の犬を保護犬と偽って引き取り、再度繁殖に利用する。
  • 問題のある犬の「保護」名目での引き取り: 攻撃性のある犬や老犬、病気の犬を、適切なケアができる体制がないにもかかわらず引き取り、結果的に問題が顕在化する。

2. 保護犬ビジネスへの「賛成」あるいは「容認」の立場からの意見

厳密な意味での「保護犬ビジネス」を肯定する意見は少ないですが、広義に「保護活動に経済的な側面があること」を容認する立場からは、以下のような意見が挙げられます。

  • 活動継続のための資金確保の必要性:
    • 保護活動には、医療費(ワクチン、不妊去勢手術、治療)、フード代、施設の維持費、人件費など、多額の費用がかかります。ボランティアや寄付のみでは安定的な運営が難しく、ある程度の収益がなければ活動を継続できないという現実があります。
    • 適切な費用設定は、持続可能な保護活動を行う上で不可欠であるという考え方です。
  • 専門性を持った人材の確保:
    • 犬の保護・ケアには、獣医学的知識、行動学の知識、しつけのスキルなど、専門的な知識と経験が必要です。これらの専門家を常駐させるためには、相応の費用が必要です。
    • プロフェッショナルな人材が関わることで、より質の高い保護活動や譲渡後のサポートが可能になるとする意見もあります。
  • 規模の拡大と効率化:
    • 営利を目的とすることで、保護活動の規模を拡大し、より多くの犬を救うことができる可能性があります。また、事業として効率的な運営を追求することで、限られた資源を有効活用できるという側面もあります。
  • 責任感の醸成:
    • 譲渡費用を支払うことで、譲受者に「命を預かる」という責任感がより強く芽生えるという考え方もあります。無償譲渡では、安易な飼育放棄につながるリスクがあると懸念されることもあります。

3. 保護犬ビジネスへの「反対」あるいは「懸念」の立場からの意見

多くの批判は、本来の保護活動の理念が営利目的によって歪められることへの懸念に基づいています。

  • 保護犬の「商品化」への批判:
    • 保護犬は、人間の都合で一度不幸になった命であり、それをビジネスの対象として利益を追求することは、命の尊厳を軽視しているという強い批判があります。
    • 犬を「商品」として見ることで、売れ残りや利益にならない犬が置き去りにされる可能性があります。
  • 高額な譲渡費用と不透明な会計:
    • 適正な費用を超えた高額な譲渡費用は、純粋に保護犬を迎えたいと願う人々の障壁となり、結果的に譲渡が進まなくなる可能性があります。
    • 譲渡費用や寄付金の使途が不明瞭な場合、集められたお金が本当に犬たちのために使われているのか不信感を生みます。
  • 「保護」を名目にした問題行動:
    • 劣悪な環境で多数の犬を飼育し、繁殖目的で保護犬を引き取り、さらに繁殖させるような悪質なケースが報告されており、これらは「動物虐待」に等しいと強く非難されます。
    • 問題のある犬を引き取ったものの、適切なケアができずに問題が長期化したり、さらに悪化させたりするケースも懸念されます。
  • 「殺処分ゼロ」を免罪符に:
    • 一部の悪質な業者が、「殺処分ゼロ」という美名を利用して、犬を大量に引き取り、劣悪な環境に閉じ込めるケースがあります。これは「殺処分」という最終的な不幸は免れたとしても、犬にとっては生き地獄であり、真の「ゼロ」ではないと批判されます。
  • 社会全体の動物保護意識の低下:
    • 保護犬がビジネスとして扱われることで、本来の動物愛護の精神が薄れ、社会全体の動物保護への意識が低下する恐れがあります。

4. 健全な保護活動と「ビジネス」の境界線

問題は、保護活動の「営利性」自体にあるのではなく、それが「動物の福祉を最優先する」という保護の理念から逸脱し、利益追求が目的の主軸になってしまうことにあります。健全な保護活動は、持続可能な運営のために、譲渡費用や寄付金など、ある程度の資金が必要であることは多くの人が理解しています。

重要なのは、以下の点です。

  • 透明性: 収支報告を明確にし、譲渡費用や寄付金の使途を公開する。
  • 適正価格: 譲渡費用が、犬の医療費や飼育費用、施設の運営費などの実費を考慮した適正な範囲内であること。
  • 動物福祉の最優先: 犬の健康、安全、精神的な bienestar(幸福)が常に最優先され、劣悪な環境での飼育や不適切な繁殖が行われないこと。
  • 譲渡後のフォロー: 譲渡後のアフターケアや相談体制が整っていること。

結論

「保護犬ビジネス」という言葉が示すような、保護犬を単なる商材として扱い、利益追求を主眼とする行為は、動物愛護の精神に反するものであり、強く批判されるべきです。それは、多くの保護団体やボランティアが純粋な思いで活動している努力を貶め、ひいては社会全体の動物保護への信頼を損なうものです。

しかし、一方で、持続可能な保護活動を行うためには、資金が必要であるという現実も存在します。重要なのは、その活動が**「犬の福祉」を第一義とし、透明性を持って運営されているか**どうかです。営利性があったとしても、それが活動の継続と質の向上に繋がるものであり、かつ動物の福祉が確保されているのであれば、一概に否定されるべきではありません。

私たちは、保護活動に携わる団体や個人を評価する際、その名称や謳い文句だけでなく、実際に犬たちがどのような環境で過ごしているか、譲渡後のサポート体制はどうか、会計は透明かといった本質的な部分をしっかりと見極める必要があります。そして、私たち自身が適切な知識を持ち、賢明な選択をすることが、真に犬たちの幸せに貢献することにつながるでしょう。

私は、TikTokやYoutubeで「保護犬ビジネスで稼ぐ」といったCMが流れると嫌悪感を抱きます。

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